
仮定法過去は、今の現実とは違うこと(反事実)を、もし〜だったら…と仮定して話すときに使う表現です。
例えば、「もし車を持っていれば〜」「もしお金持ちだったら〜」「もし試験に合格してたら〜」など。
この記事では、仮定法過去では
- なぜwasではなくwereを使うのか
- なぜ動詞・助動詞は過去形なのか
について解説します。
Contents
仮定法過去の基本ルール
主語 + would(could / might など) + 動詞の原形
If I had a car, I would drive to the beach.
もし車を持っていたら、海まで運転していくのに
If she were taller, she could reach the shelf.
もし彼女がもっと背が高ければ、その棚に届くのに
If I were you, I would quit that job.
もし私があなたなら、その仕事はやめるのに
If I knew the answer, I’d(would) tell you.
もし答えを知っていたら、あなたに言うのに
仮定法過去では、wasではなくなぜwereを使うのか?
I were〜、he were〜、we were〜など、主語が何であっても(he,she,itなど単数主語であっても)仮定法過去には「was」ではなく「were」を使うのが最もフォーマルな述べ方です。
これは、中世英語の「仮定法接続法」の名残と言われています。
中世英語の仮定法接続法には専用の動詞形があり、主語や人称によって動詞の形が変わるなど、今より複雑でした。
現代では接続法はなくなり簡素化され、ほとんどの動詞の仮定形は普通の過去形に置き換えられてしまいましたが、「be動詞」だけは当時の特殊な仮定法専用の動詞の形「were」が残りました。
よって"were" を使うことで、話し手が「これは事実じゃなくて想像の話ですよ」とはっきり示すことができます。
普通の過去形としては "was" も正しく、今は普通に使われていますが、仮定法では「非現実感・空想的な雰囲気」を保つために "were" が使われているということです。
特に、If I were you,...(もし私があなただったら...)と言う場合は今も必ずwereが使われます。
これはアドバイスを述べる際に頻繁に使われる形なだけに、昔の言い回しが根強く残っているためです。
仮定法過去では、なぜ動詞の過去形を使うのか?
英語には、「現実から距離をとる」ための形として自制をわざと下げる=過去形を使うというルールがあり、反事実を述べる仮定法過去で「過去形」を使うことで「現実とはちがう(現実離れしている)」ことを表せます。
本来現在形を使うべきところに過去形を使うと、そこに反事実のニュアンスが宿ります。
「もし車を持っていれば」「もしお金持ちだったら」「もし試験に合格してたら」
こうした反事実やあり得ないことは、現実から「遠く離れて」感じられるため距離感を感じさせる過去形を使っているということです。
本来現在形で述べるはずの事柄から距離をとって、過去形を使えば仮定法。
また同様に、本来過去形で述べるはずの事柄から距離をとって、過去完了形を使えば仮定法。
このように、仮定法を使う時は、「距離をとる意識」が肝心です。
仮定法過去では、なぜ助動詞の過去形を使うのか?
仮定法過去で助動詞に過去形を使うのも、動詞が過去形になる理由と同じで「現実から距離をとる」ための形だからです。
could:〜できるだろうに(可能性)、〜かもしれない(弱い推量)
might:〜かもしれない(さらに弱い推量)
これらの助動詞の過去形は、仮定法において「現実とはちがう(現実離れしている)」サインとして使われます。
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