
子育てって、イライラすることが本当に多い。
子供を持つまで子育てがこんなに過酷だなんて想像もできなかった私。
まだ生まれて1、2年の子に、イライラを落ち着かせることができずに「もー!!!こんな事しちゃダメー!!!」などと何度怒鳴っただろうか・・・。思い出すだけで、自分の母親としての未熟さに自己嫌悪・・・。
最近もイライラすることがあって、何かイライラしない方法はないものかと色々探っていたところ、今よく言われている「アドラー心理学」を使った"怒らない子育て"いうものを発見。
アドラー心理学、無知な私は知らなかったけど「嫌われる勇気」という本がベストセラーになって、日本でも名が知れ渡るきっかけになったそう。
どうやら今年の1月から、香里奈主演でこの「嫌われる勇気」がドラマ化されて最近最終回を迎えたようなので、ますますアドラー心理学については認知されるような気がします。(なんだか日本アドラー心理学会なるところと揉めてるみたいだけど)
という事で、実際興味を持って読んでみるとなかなか、なるほどー!と勉強になった事が多かったので、子育てにイライラしてる方に書評がてら少し紹介します。
Contents
とにかく子供に共感しよう
例えば、子供が走って転んだら、つい
「だから走ったら転ぶって言ったでしょ」
と言いそうになるのをグッとこらえて子供の気持ちに共感してみる。
「大丈夫?痛かったねー!」
と言えるのが共感。走らないように言い聞かせるのはその後。
確かに、
だーかーらー(怒)
が先に来るとそのままの勢いで怒ってしまいそうだけど、"共感"のワンクッションがあると自分もちょっと落ち着いて「走っちゃダメだよ」と言い聞かせることができそうな気がしませんか?
共感することで子供も自分の気持ちに寄り添ってくれている、自分を理解してくれていると安心して、お母さんの言うことに耳を貸してくれるようになる。
親だからといって上から目線にならず子供と対等な関係で、子供と同じ目線で会話する(自分より子供の気持ちに寄り添う)。っていうのがアドラーの考え方。
確かに、例えば友達と会話する時って互いに共感し合いながら会話しますよね。逆に上から目線で一方的にあーだこーだ言われると会話する気なくして聞く耳持たないかも。
大人が子供の気持ちに共感する事で、子供が親に対して自分のよき理解者である・自分に何かあった時は、親が助けてくれると信頼を得ることができるんですねー。
子供は悪さばかりしているわけではない
うちの子はなんで親を困らせる事ばかりするのか・・・。
私もよく思います。でも本を読んで、悪さばかりしているわけではないってことに気づきました。
- 不適切な行動=親を困らせる様々な行動
- 適切な行動=手を洗う、ご飯を食べるなど日常のあたり前の行動を含む行動
アドラーの考え方で子供の行動をこの2つに分けると、適切な行動だって子供はちゃんとしてました。
どうしても困らせる事をした時だけに目がいってしまいがちでそれに関してダメ出しばかり(怒ってばかり)。それが積み重なると子供が「自分はダメだ、できない子だ」とネガティブに。
普段から子供の適切な行動に目を向けてそれに対して「できたね!」「ありがとう!」「ママ嬉しいなー」などとダメ出しよりも頻繁にヨイ出し(=勇気づけ)する事。
そうすると子供は自分を信じる事でポジティブになり、自分も周りの人も大切にできるようになるって話。
ヨイ出し上手な親でありたいものですねー。
「褒める」と「勇気づける」の違い
"ほめる"っていうのは先ほどの、"勇気づける"こととは違っていて、
ほめる=成功した時だけ偉いね!いい子だね!など、相手を評価する
勇気づける=成功しようが失敗しようがどんなあなたでも大好きだよ!と相手を肯定する・認める
これ、いざ実行しようと思うと結構難しいです。
「すごいねー!挨拶できてえらいねー!お片付けできてえらいねー!」とかって言いがちな私・・・
3歳くらいまでは、自分っていい子でしょ?などとアピールすることも無いみたいなので褒めと勇気付けの違いを気にしなくてもいいようです。
一応違いを知っておくと後々役に立つかも。
「褒める・叱る」をやってはいけない理由
先ほどの"褒める"ということ同様、"叱る"ことも相手を評価することに繋がる場合があります。
"褒めて叱る"というのは言い換えると"アメとムチ"になるそう。
アメとムチを子供が覚えると、褒められるからやる。叱られるからやらない。といったように人の顔色を伺いながら行動する子になってしまいます。
また、いい事をして褒められる自分は存在価値があるけど失敗して叱られる自分は存在価値がないという考え方を植え付けることに。
親が子供を操作するのではなく、子供が自分の意思で考えて行動する事を目指すのがアドラー流。
大事なのは"評価"ではなく"認めてあげる"ってことなんですねー。
アドラー流「叱り方」と「ダメ」の伝え方
叱り方
叱らない子育て=放任ってことではないんです。
子供が間違った事をしている時にはそりゃ叱りますよね。
問題は、叱り方。
「コラー!!なんでそんな事するの!!やっちゃダメって言ったでしょー!!」
と、親の感情をむき出しにして、怒りに任せて言ってしまうのはNG。
叱る時はただ、それはやってはいけないと毅然とした態度と短い言葉で伝えるだけ。
まずは親の怒りの感情をコントロールすることが必要なんですねー。
「ダメ」の伝え方
"やってはいけない"という事を伝える時に、「それしちゃダメ!」と言わずに、"お願い"の形にすると子供が自分の意思で考えて行動することになります。
確かに、私でも「それダメ」「あれダメ」「ダメダメダメー!」と言われ続けると、「どうせ何やってもダメで怒られる」ってネガティブになってしまいそう・・・。
とは言いつつも、すっかり「ダメ」が口癖になってしまっている私。
「歩こうねー」「静かにしようねー」「(危ないから)やめようねー」
こんな感じの言い方が理想。実際イライラしてたらそんな落ち着いて言えないような・・・汗
「怒り」との付き合い方
イライラしてついカッとなって怒鳴ってしまいそうな時、一旦深呼吸して自分は何のために怒ろうとしているのかを考えてみます。
「心配だから・危ないから・迷惑だから・時間がないから」など怒りには理由があります。
その理由を「私は心配だからもっと〜してほしいな」のように伝える事が大事。
逆にイライラして怒り任せて「あなたは何で〜できないの!?何で〜してくれないの!?」という言い方は相手もイラっとする。
子供に怒鳴って言う事をきかそうとするってやり方は、"怒鳴られるからやる"っていうアメとムチの考え方と一緒になっちゃいますね。
まとめ
以上、私がアドラー流子育て本を読んで学んだ事をざっとまとめてみました。
「子供に共感すること・子供と対等な関係でいること・子供自身が考えて行動できるように促す(ダメ出しでなく勇気づけする)こと」
まぁ実際すぐ行動にうつせるかどうかは置いといて、子育てする上でこういう事知ってるのと知らないのでは全然違うと思います。あの時もっとこう言って聞かせればよかったってその都度反省して、次からはもっと違う言い方をしようと意識する事にもつながるし。
頭で分かっていても実際にイライラしてくるとなかなか実行するのに苦労しますけど。(汗)
自分に時間がない、気持ちに余裕がない時などは特に。働いてる人は朝大忙しで大変なのに、グズグズされると爆発しそうですよねぇ。
文中に、"ありがとうは有難し" 全ての当たり前は当たり前のことじゃないって記載がありましたが、ハッとさせられた一文。
子供が健康でいることも、毎日ご飯を食べられることも当たり前のことじゃないんですよねー。
そういう当たり前のことに日々感謝して、子供にも存在しているだけでありがとうって気持ちを忘れなければ、ちょっとイライラも収まるんじゃないかって考えさせられました。
まぁそれだけじゃなくて、爆発しないように自分のやり方で日々ストレスをちょっとずつ発散していくことも大事ですね。
紹介した他にも、「おもちゃを片付けさせるにはどうすればいい?」等、こんな時はどうすれば?の対処法が色々と具体的に書かれていて、いかに怒らずして子供に言い聞かせるか、とても参考になります。